オレンジャーからの回答(4)

(読者様からのご質問)
よく女性性/男性性を使うと耳にしますが
女性性に得意なこと、男性性に得意なことはなんでしょうか?

(オレンジャーからの回答)
ご質問いただきありがとうございます。二極性の代表格とも言える女性性/男性性に係るご質問ですね。

人間はどんな人でも必ず、生物学的な母親と父親の存在によってこの世界に生を受けています。遺伝的に生まれながらにして持つ性質と、それぞれの家庭環境や教育環境によって埋め込まれていく後天的な性質がミックスされて、一人の人格が形成されていきます。生物学的な女性/男性という概念とは別に、生まれながらにして持つ女性性/男性性があり、さらに後天的に学習して生み出されていく女性性/男性性が存在します。

女性/男性はそれぞれ分けて考えることが可能ですが(生物学的な区分と、心理学的な区分はありますが。。。)、女性性/男性性という区分はどちらかに100%区分して存在しているということはありません。どんな人でも女性性と男性性がミックスされた状態で生きています。このバランスがあまりに偏っていたり、外的な女性/男性らしさと内面における女性性/男性性のバランスが大きく違っている場合に、自己認識と外的評価の乖離が起こって、それがいきづらさへとつながることが多いです。

ご質問いいただいた女性性/男性性のそれぞれの特徴ですが、オレンジャー的な観点で表現すると、女性性は「愛」、男性性は「力」という言葉で表現できます。エネルギーのベクトルで言えば、女性性は横に広がっていくエネルギーであり、男性性は縦に伸びていくエネルギーです。このことから、周りとつながったり、協力・協調したりするときには女性性が大きく働き、何かを達成したり、勝負事で勝利するために頑張るときには、男性性が大きく働きます。女性性では、全体を俯瞰でとらえる力が働くので、直感力やまわりとつながるためのコミュニケーション能力、愛情的な要素との関連が強く、男性性では一つひとつを積み上げて、理解し具体的に行動することに長けていることから、思考力や行動力、突破力などの要素が強くなります。女性性/男性性はどちらが優れているとかいうことではなく、どちらも必要な要素であり、日常の生活においてどちらも必要な場面があります。大切なことは、必要な場面においてバランスよく使えることであり、どちらかへの偏りが強かったり、必要な場面でそれぞれの力を発揮できない場合には自分の今の特性を理解した上で、トレーニングすることにより、両性のバランスを整えていくことが大切です。両性のバランスが崩れている場合、弱い方の性は潜在意識の中で様々なシグナルを発していることが多く、例えば本当は女性性が強いにも関わらず、男性という性別や社会的地位などの理由によって、その特性を封印し男性性ばかり使っている人は、心のどこかで人とのつながりや安心できる場所を求めています。そのシグナルを無視して突っ走っていると、最終的には心が壊れて、本来の自分という意識がどんどん消えていくことになります。

現代社会は「愛の無い力」と「力の無い愛」で溢れています。言い換えれば、「女性性の弱い男性」と「男性性の弱い女性」が多いということです。これまで男性優位だった時代が終焉を迎え、これからは女性の時代だと言われています。これは女性が活躍することはもちろんですが、男性の中にある女性性がもっと活性化することと、女性の中にある男性性も活性化していくことを意味しています。女性性の眼で観察し、その結果を踏まえ男性性の力を使って行動することを心掛けていけば、おのずと両性のバランスをとった生き方ができるのではないでしょうか?

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