永遠の留守番
「ただいま。……って、誰もいないか」
鍵を開けて入ってきた彼は
少し痩せていた。
私は嬉しくて彼の足元に駆け寄り
喉を鳴らして甘えた。
でも、彼は気づかずにカバンを置く
彼はふと、部屋の隅にある
空のボウルを見て呟いた。
「お前が死んでから、この家は広すぎるよ」
私は必死に、彼の膝に頭を擦りつけた。
毛並みの感触は届かないけれど
私の魂は確かにそこにある。
彼がソファーで眠りについた時
私はその胸の上で丸くなった。
彼が次に目覚める時
私が虹の橋の向こうから迎えに来たことに
ようやく気づいてくれるはずだ。
(完)


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