【第10回】赤ちゃんは全部お見通し

覚醒する人について聞きたいんですけど。

はい。何でしょう?

そういう人って「覚醒すべくして」してるんですか?それとも「本来は覚醒すべきじゃないのに」しちゃったのか。どっちなんですか?

両方いると思います。

じゃあ、目覚めるべくして目覚めてる人もいる。

自分で日付も決めて「この日に覚醒する」って人もいますし、全然そんなつもりはなくて「ただ普通に生活するつもりだった」という人が、何らかの作用によって覚醒してしまうこともあります。

では、オレンジャーさんは自殺未遂による結果論?

はじめは結果論だと思っていたんですが、でも、今思うと、生まれてくる前に自分の人生にプロットした感覚があるんですよ。

え!自殺することを自分で決めてた?

「自殺しよう」というところまでは書いてないんですけど、「どこかのタイミングで思い出すように」って意識を置いた感覚があるんです。

どこかのタイミングで思い出す・・・

生まれてくる時に記憶消されて、しばらくの間は普通に生きてきて、人生の転機を経てもう1回どこかで思い出す。そんな風に描いた感覚がありますね。ただ、具体的にどうやって思い出すかとか、そこまでは描いていなかったと思います。

物心ついた頃から「聞こえる」とか「見ちゃう」っていう人、いるじゃないですか。

はい。いますね。

あれは、生まれた時から「そういう生まれ方をする」ってことを自分で決めてきたんですか。

はい、そういう人もいます。

では、そうでない人もいると?

はい。生まれてくる時に帝王切開によって生まれた方に多いんですけど、産道をちゃんと通らないので、その時に圧がかからなくて「記憶の消し方が甘い」人がいるんですよ。

私が会った人で「子供の頃から覚醒していた」という人がいるんですけど。

ほう!

その人も言ってました。「普通は産道通る時に記憶が消えるんだ」と。でも自分は「臍の尾が絡まって仮死状態になって記憶が残っちゃった」と。あれは事実なんですかね?

はい、事実だと思います。基本は産道入る時に、それこそ何トンって圧が頭にかかるので、その時に消されると思います。

だったら帝王切開したら、みんな前世の記憶残っちゃうじゃないですか。

はい、その可能性は十分あります。だから生まれた直後はかなりの確率でみんな覚えていると思います。

え!帝王切開の赤ちゃんは、みんな覚えてる?

はい。でも、その後に様々な刷り込みが入るんですよ、周りから。

刷り込み?

こちらの世界で生きていくための「常識」やら「知識」という刷り込みです。そこで消されていく。

消されて行く?

「封印する」っていう方が正しいんですけど。消えることは基本ないので。

え!消えないんですか?

はい。消えるんじゃなくて、記憶の扉が閉じちゃうんですよ。

 閉じる・・・

産道を通ろうが通るまいが、基本的に3歳ぐらいまでは覚えてます。

え!3歳って結構大きいですよ。

その頃まで覚えているのは、もう断片的なイメージでしょうけど。

赤ん坊の頃は、もっと鮮明に覚えてるんですか?

これ、面白いんですけど。相性のいい赤ちゃんがいると、僕、話しかけてみるんですよ。

はあ。赤ちゃんに話しかけることは、よくありますよね。

でもみなさん、言葉は「通じてない」と思ってますよね?

そりゃあそうですよ。

赤ちゃんって、目だけで会話している感じですよね?

はい。確かに、そんな感じです。目が合うと、じっと見つめ返したりします。

でも、実は全部わかってるんですよ。

全部わかってる?

はい。だから僕、ワザと意地悪なこと聞くんですよ。

意地悪なこと?

君、どこから来たか分かっているんでしょ? ベガからやってきたんだよね」って。

親から見たら、メチャクチャ怪しい人ですね。それで、赤ちゃんは何と?

プイッと目を背けたり、「おいおい」みたいな表情をしたりします。

本当ですか?

はい。覚えてる子たちは、はっきりとそこで意思表示しますね、目で。

でも、そういう赤ちゃんも、だんだん忘れていくと。

はい。閉じていきます。そうしないと現世では生きづらいので。

どうやって閉じていくんですか?

仮面を被りますね、大抵は。

仮面?

はい。実は小学校低学年ぐらいまで、断片的に昔の記憶を持っている子は、かなりいるんですよ。

え!小学生で覚えてたら、周りにガンガン言いそうですけど。

それを言ったがためにイジメを受けたり、変な奴だと思われたり、お母さんに怒られたり、っていうところで「これやっちゃいけないものなんだ」って思って、パタンと閉じる。

なるほど。では記憶が閉じちゃうこと自体は、悪いことではないんですね?

はい。こちらで生きていくための一つの手段です。

自分で閉じて、社会に適応して、楽しさとか、苦しさとか、不安なんかも経験する。

はい、そうです。

だったら、オレンジャーさんのやってる事って矛盾しませんか?

どうしてですか?

だって、自ら記憶を閉じて色々経験しに来ている人に「こんなの幻想だから、苦しむ必要はないんだよ」とか言ってるじゃないですか。

そうですね。

どうしてそんな「ネタばらし」みたいな事するんですか?

それはですね、今「極端に行き過ぎている」感覚があるからです。

行き過ぎている?

せっかく肉体持って超リアルに様々な感覚を味わえるのなら、思いっきり味わったほうがいいと僕は思ってます。

そうですよね。だったら、こんな話はしない方がいいのでは?

今、何が起こってるかっていうと、その「感覚」や知識から来る「思考」が、あまりに自分の本来のアイデンティティを歪め過ぎていて、被った仮面を自分自身だと思い込んでしまっている。

いやいや、それが目的なんじゃ。忘れるために仮面被ってるんですよね?

忘れるために仮面をかぶるのでもなく、仮面をかぶることが目的でもありません。前世の細かい記憶とかは、もちろん自分の意思で忘れてるんですけど。

そうですよね。

でも、自分の「本来の特質」みたいなものは、持ってなくちゃいけない。

そうなんですか?

はい。社会に適応するために「本来の自分を完全に封印してしまう」ことはおすすめできません。必ず大きな迷いや不安、恐れの感覚を生み出しますから、結果として自分を狭い箱の中に閉じ込めることにつながります。

周りに合わせるなってことですか?

合わせるなと言ってるんじゃないんです。合わせようとしている状態であることを自覚して、それで合わせてくださいってことです。

ややこしい!

確かに(笑)!でも本当に、ここが一番大事なんですよ。

「合わせようとしている自分を自覚すること」がですか?

はい。それを忘れて「合わせている状態=私」に行き過ぎちゃいけない。

行き過ぎるとどうなるんですか?

潜在意識が「これは本当の私じゃない」っていうサインを出し始めます。

なるほど。確かにそういう人いますよね。あれは、心のサインが出ていると?

はい。心や魂が悲鳴をあげている。自分の本質を完全に忘れてしまうというのは、自分の魂を一番傷つける行為です。

<第11回へつづく>

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